毎週土曜日に開いている「馬の学校」。
いつもの生徒さんたちが今日もタロウとルーカスと心を通わせます。
今日は、最近少し気になっていたタイセイ君(小6)のことについて。
タイセイ君 は、私がいつも口すっぱく言っていた“深呼吸”を、「心呼吸」と「信呼吸」と命名してくれた生徒さんです。
詳しくは【馬と人の関係】心はあるけど無言でいること(2018.10.16)ご参照ください。
先週、タイセイ君は長鞭を使ってタロウを走らせる練習をしましたが、タロウさん、まったく走ろうとしませんでした…。 残念なほど、微動だにせず。
(昨年の夏期集中講座「タロウくらぶ」で、大塚先生のご指導でマスターしているのですが。)
今日は、ルーカスと引馬で一緒に歩く練習をしました。
いつものように、ルーカスと心を通わせるプロセスから入ります。
でもルーカスは…⤵
なんだか、二人の心がすれ違っています。
ルーカスの反応にタイセイ君はちょっと意外な気持ちだったかもしれません。
この後、やり慣れているはずのリーディングというグランドワークを始めましたが、ルーカスは頑として動こうとしません。
あまりにルーカスが動こうしないので、私が途中でリードを変わりました。
私がリードを取った瞬間、ルーカスは、安堵したかのように深く息を吐きました。 ”ふぅ~”って。
再びタイセイ君にリードを渡しましたが、ルーカスは鼻を前に出して指示を拒み、タイセイ君のリードの張りがますます強くなって行きます。
ホースハーモニーは「力(パワー)」を使いません。
「心呼吸」と「信呼吸」 のタイセイ君、基本を忘れてるかな?
二人の心のすれ違いをみて、ちょっと休憩をはさみました。
休憩と言っても、基本中の基本、ルーカスの馬房掃除です。
私:「『厩七部に乗り三部』っていうのはね、厩の掃除、飼い付け、とにかく馬の命に直接関わることで、馬に心を向けること。馬と心が通じたら、「乗り」は三部でも十部並みだということかもしれないね。心が通じたら嬉しいもんね。」
私:「ねぇ、さっき途中で私がリードを代わった時のルーカスの様子に気がついた?」
タイセイ君:「ぶるぶる言って、深く息を吐いた。」
私:「さすが!よく気づいたね。あれはルーカスのどんな気持ちかな。」
タイセイ君:「僕からリードが離れて緊張が解けた。」
私:「そうだね。よく分かったね。タイセイ君、ルーカスを緊張させてたね。なんでだろう。」
タイセイ君:「・・・」
タイセイ君はすでに気づいています。これ以上、何も訊く必要はなし!
私:「もう一回やる?」
タイセイ君:「やる。」
もう何も言うことはありません。
タイセイ君の「心の不在」を、ルーカスはきちんと受け止めていました。
タイセイ君の「心の晴れ」も、ルーカスはきちんと受け止めました。
後でタイセイ君に、「今、どんな気持ち?」と聞いたら、
「ん~、なんか殻から抜けた!って感じ。」という言葉が出てきました(o^―^o)。
わかるわかる。そう、そんな感じだよね。
みんな同じだよ、「馬と共に遥かな旅」は。
いつもありがとう、タイセイ君。
※本ブログに掲載させて頂いているお子さまのお写真とお名前掲載は、ご家族様のご了承を頂いております。感謝申し上げます。